目的からリハビリと違う機能訓練

デイサービスでは機能訓練が実施されますが、機能訓練とリハビリとを混同している人が少なくないようです。機能訓練というのは、利用者の身体の機能や生活機能を維持、向上させることを目的として行われるものであり、身体機能の回復を目的として実施されるリハビリとは、その目的からして異なっています。

基本的に対象となるのは、要介護1以上の要介護認定を受けた人に限られているため、誰でも気軽に機能訓練を受けられるというわけではありません。あくまでも、介護サービスの一環として提供されるのが機能訓練であるという点も覚えておくと良いでしょう。

機能訓練では、身体機能と生活機能別に訓練メニューが組まれるケースが一般的となっています。このうち、身体機能を維持、向上させるために行われることが多いのは、歩行訓練や関節可動域訓練、筋力増強訓練などの各種訓練です。

一方、生活機能の維持、向上に向けては、より実践的な訓練が行われる場合が多いようです。例えば、身体がうまく動かせないため、これまでは介護者に補助してもらってお風呂に入っていたが、今後はなるべく自分だけで入れるようになりたいと考えている利用者に対しては、徐々にサポートを減らして一人で入浴できる手助けをするといった訓練が行われます。それ以外にも、趣味であるウォーキングを楽しみたい人には、外を歩く訓練をするなど、利用者一人ずつの要望に細かく対応するようになっているのです。